大館市し尿受入センター
大館市の排泄物回収業者が浄化槽清掃で吸引した汚泥やトイレし尿を受入れしています。
受入れた汚泥やし尿は前処理し、同敷地内にある秋田県北部流域下水道『大館処理センター』へ移送しています。
し尿受入施設は、これまで下水道処理施設とは別の施設で受入れ・前処理を経て浄化処理まで行っていたものを下水処理施設と同敷地内に建設することで、受入れと前処理(砂分の除去や大きなゴミの分離・脱水)のみを行うコンパクトな施設となりました。
前処理後のし尿は同敷地内にある秋田県北部流域下水道『大館処理センター』(※以降、大館処理センターと略)の脱水設備へポンプ移送し、濃縮処理を経て脱水処理を行った後に汚泥は更に同敷地内にある汚泥資源化施設で資源化物として処理しており、また濃縮や脱水処理で出た分離廃液は大館処理センターの流入水へと混合され浄化処理を行う新しい処理方式を行っている施設です。
※大館市し尿受入センターは2024年11月より試運転を経て運用を開始しています
施設能力を紹介します
受入能力は№1・№2受入槽それぞれに同時に2台のバキューム車から荷下ろしが可能で、合計容量で102㎥の貯留能力があります。また、1日平均142㎥搬入されることを想定しています。
前処理設備として、受入槽内の一部に設けられた『沈砂槽』で【沈砂】として沈める処理と、受入れ槽より貯留槽へ送られる途中で通る『破砕ポンプ』でゴミを砕き、その後『し渣スクリーン』で取り除く処理をしています。ゴミを取り除いた、し尿として約280㎥の合計容量のある№1・№2貯留槽に一時貯留し、定期的に『し尿移送ポンプ』で大館処理センターへ送っています。
前処理設備で取り除かれたゴミは『し渣脱水機』で水分を絞り【し渣】としてホッパーに貯めておき、おおよそ月に一度トラックに積み込み大館市クリーンセンターに運び焼却処分しています。また、受入槽内に残ったゴミや沈砂は年に数回吸引処理を行っています。
管理内容を紹介します
株式会社タイセイ・大館広域清掃株式会社・有限会社比内衛生社・株式会社秋北清掃センターの4社が搬入する設備について、計量・荷下ろし設備の保守や消耗品の交換管理・異常時の対応や周辺道路への廃棄物の飛散とならないように搬入経路の衛生清掃を行っております。
施設内設備については、機器の運転・監視や施設を正常に運転するために必要な運転スケジュールの管理・設定などを行っております。また、そのために必要なデータを定期巡視により収集・分析や帳票としてまとめ、報告するシステム開発なども行っております。
施設から移送するし尿の濃度測定値や、脱臭設備で臭気を取り除き排気するガスについて問題の無い数値となっているか分析や実測を定期的に行い環境負荷とならないように管理を行っております。
これらの設備が正常に稼働し続けられるよう、すべての機器についてスケジュールを決めて定期的に保守点検や測定を行って機器の劣化や故障の兆候を事前に察知し、機能停止となる前に修理できるよう点検・管理を行っております。
昨年度(2024年度)のし尿受入施設の運転状況を紹介します
1年間のいろいろな日平均値
- 【受 入 量】130,000 kg
- 【移 送 量】100 ㎥
- 【移送固形物量】700 kg
- 【し渣発生量】35 kg